広島の路面電車写真／全国各地からの移籍車両

広島の路面電車写真　～全国各地からの移籍車両～

路面電車が走る街広島写真集～広電市内線沿線フォトギャラリー～

広島の路面電車・・・広島では様々な新旧の路面電車が活躍しています。京都・大阪・神戸・福岡で廃止になった移籍車両、（旧西）ドイツのドルトムント市からの移籍車両が当時の塗色のまま走っています。まさに「動く電車の博物館」です。

■昭和53年に廃止された旧京都市電からの移籍車両
旧京都市電は、屋根の両サイドに付けられたヘッドライトと車体中央のオレンジ色のラインが特徴的。旧京都市電には京都のお寺や名勝の愛称がつけられています。

１９００形　旧京都市電／猿猴橋町

1911号　愛称”祇園”
昭和32年製造、昭和53年に広電移籍。

１９００形　旧京都市電／銀山町・稲荷大橋

1909号　愛称”清水”
右の写真は稲荷大橋を渡る電車。現在の稲荷大橋の辺りに、原爆で被害を受けた稲荷町電車専用橋があったようです。

１９００形　旧京都市電／広島駅前・千田車庫　▼第6回路面電車まつり

1903号　愛称”舞妓”
別名「絵画電車」と呼ばれ、毎年楽しい子供の絵画に塗り変えられているようです。赤いペイントは、第3回ひろしま街づくりデザイン賞を受賞したペイント。緑にペイントされた電車は、2001年6月10日の路面電車まつりで出発式を迎えました。

■昭和46年に廃止された旧神戸市電からの移籍車両
旧神戸市電は、ボディ上半分の薄いグリーン色が特徴的で、ちょっとハイカラな感じがします。ヘッドライトは１灯で、運転席下のかなり低い位置（鼻かおへそみたい）に付いています。

１１００形　旧神戸市電／稲荷町・観音町

稲荷町で撮った電車（写真左）では、女性の運転士さんが運転されていました。保存版広島のチンチン電車(郷土出版社1998.10.28)という本で紹介されていた広電戦後初の女性運転士さんではないかと思いますが・・・

１１００形　旧神戸市電／千田車庫・原爆ドーム前

旧神戸市電 1156号。確か・・・別名「動物電車」。両サイドには、動物の絵がペイントされています。

５７０形　旧神戸市電／江波車庫

５７０形は、昭和46年に広島に移籍しています。１１００形と似たような塗色でほとんど見分けがつきません。屋根の部分は銀色に塗装されています。

広電江波車庫にて写真を撮らせていただきました。
神戸市電ファンの方からメールいただきました・・・元々、５７０形は大正15年～昭和3年製造だそうです。製造当初は左右両端に折りたたみ2扉、真ん中に大型の両開き戸を備えた3扉車だったそうで、昭和37年には左右非対称2扉に改造されて現在の形になったようです。

■昭和44年に廃止された旧大阪市電からの移籍車両
旧大阪市電は、ベージュとエビ茶色のツートンカラーで、がっしりとしてかなり重量感があるのが特徴的です。現在、７５０形と９００形の２種が現役で運転されています。

７５０形　旧大阪市電／観音町

旧大阪市電からの移籍車両７５０形は、昭和25年製造で、かなり古い車両です。旧大阪市電は、ベージュとエビ茶色のツートンカラーでがっしりした感じが特徴的。

７５０形　旧大阪市電／宇品・原爆ドーム前

旧大阪市電からの移籍車両７５０形。この車両７６３号は、昭和15年製造で、昭和40年に広島へ移籍したようです。

９００形　旧大阪市電／八丁堀（白島線）・女学院前

９００形は昭和32製作された車両で、７５０形と同じ塗色のために、ほとんど見分けがつきません。現在、よく白島線で運行されているのを目にします。広島では、初めてワンマンカーとして走った車両だそうです。

■昭和51年に廃止(?)された旧西鉄福岡市電からの移籍車両
３０００形の旧西鉄福岡市電は、ベージュ色（肌色）の塗色にエンジ色の２本のラインが特徴的です。現在は、３両連接車両に改造されて現役で運転されています。

３０００形　旧西鉄福岡市電／立町

旧西鉄福岡市内線から移籍した３両連接車両。
元々は２両連接車両だったものを広電で３両連接車両に改造された電車だそうです。広電オリジナルの２０００形に塗色がよく似ています。

３０００形　旧西鉄福岡市電／銀山町

旧西鉄福岡市内線から移籍した３両連接車両。
昭和38年製造、昭和51年に広電移籍。現在は、主に広島駅～宇品間で運行されているようです。
正面から見ると、エンジ色のラインがＶ字形になっています。

３０００形　旧西鉄福岡市電／広島駅前・胡町・千田車庫

昭和39年製造、昭和51年に広電移籍。
現在、広島駅～宇品間を運行しています。この車両、側面には”明治ミルクチョコレート”の広告が入っています。

３０００形　旧西鉄福岡市電／宇品

昭和38年製造、昭和51年に広電移籍。現在は、主に広島駅～宇品間で運行されているようです。写真は宇品線終点の宇品駅で撮ったものです。

６００形　旧西鉄福岡市電／江波車庫

旧西鉄福岡市内線から移籍した６００形。昭和23年製造で３０００形よりも古い車両ですが、目立つ塗色と縦長スマートなマスクの為、古びた感じはしません。昭和51年に広電に移籍したようです。

■ドイツの旧ドルトムント市電からの移籍車両
旧ドルトムント市電は、1982年に(旧西)ドイツのドルトムント市から移籍した３両連接車両。塗色・車体広告は当時のままだそうです。とてもスマートなスタイルで舶来品といった感じでしょうか？

７０形　旧ドルトムント市電／荒手車庫

1982年に(旧西)ドイツのドルトムント市から移籍した3両連接車両。塗色・車体広告は当時のまま。　写真は宮島線沿線の荒手車庫で見つけて撮ったのですが、現在でも時々運行していると思います・・・??

７０形　旧ドルトムント市電／千田車庫　▼第6回路面電車まつり

初めて車内に入ってビックリ。向かい合わせの座席に、テーブルとカーテン付きでかなりお洒落です！　説明パネルによると、「できるだけヨーロッパの香りを絶やさないように改造はクーラーの新設の他は最低限に止め、外部塗装の広告や車内案内ステッカーもそのまま残し、原形イメージを損なわないように配慮した」・・そうです。